ビデオレンタル市場が急速に拡大していた1990年当時、東映が立ち上げた「東映Vシネマ」レーベルは、映画館では作れない過激で実験的な企画の実験場でした。その黎明期に投入された特撮アクションが『女バトルコップ』です。一見するとキワモノ的な題材でありながら、本作の制作陣には東映の精鋭部隊が惜しみなく投入されました。
キャラクターデザインを手掛けたのは、後に『ゼイラム』や『牙狼〈GARO〉』シリーズで世界的な評価を獲得する雨宮慶太。彼がデザインした女バトルコップの強化スーツは、単なるロボコップの模倣にとどまらず、女性らしい優美なシルエットと無機質なメカニックの冷徹さが見事に融合した造形美を誇ります。光沢感のあるシルバーと紫を基調としたメタリックボディは、当時の特撮ヒーロー界でも群を抜く洗練さを放っていました。
さらにアクション演出を担当したのは、ジャパンアクションクラブ(現・JAE)の重鎮・金田治です。スーツアクターに頼り切るのではなく、生身のアスリートやスタントマンによる切れ味鋭いカンフーアクションとワイヤーワークを大胆に導入。東映メタルヒーローシリーズで培われた特撮技術と、大人向けVシネマ特有のダークな世界観が融合した結果、唯一無二の緊張感を持つフィルムが完成しました。