相撲ファンの間でよくある疑問が、「千秋楽が終わってすぐに昇進が決まった力士と、発表日まで分からない力士の違い」です。この鍵を握るのが、千秋楽の3日後(水曜日)に開催される「番付編成会議」の存在です。
番付編成会議は、審判部長、審判委員、元力士の親方衆、そして行司(書記)が集まり、全協会員立ち会いのもとで厳格に非公開で行われます。この会議の席で、全階級の力士の勝敗、対戦相手の地位、勝負内容が精査され、次場所のすべての番付順位が決定されます。
ここで重要なのは、新十両昇進発表(および再十両昇進)と関取引退者だけは、編成会議当日の正午過ぎに公式記者会見で先行発表されるという特例です。
十両以上の「関取」と、幕下以下の「力士養成員」の間には、給与の有無、個室の支給、締め込みの色、紋付羽織袴の着用、付け人の有無など、文字通り天と地ほどの待遇格差が存在します。新十両に昇進する力士は、場所前の巡業手配や化粧まわしの新調、後援会への連絡、紋付袴の仕立てなど膨大な準備が必要となるため、実務上の猶予期間を設ける目的で異例の即日発表が行われます。
一方で、幕内番付予想や三役昇進の顔ぶれ、幕下以下の詳細な序列などは、この編成会議から約1ヶ月後の「初日13日前月曜日」まで完全な秘密保持(箝口令)が敷かれます。