過酷な夏場における生々しい証言を追跡すると、多くの罹患者が「自覚症状の軽視」によって危機に瀕していた実態が浮き彫りになります。知恵袋やSNSなどのコミュニティ、さらに都内企業に勤務する30代〜40代のオフィスワーカーを対象とした実態ヒアリングでは、次のようなリアルな告白が確認されました。
「外回りから戻った午後3時頃、首の後ろが締め付けられるように痛み始めました。『エアコンの冷えによる肩こりだろう』と思い込み、夕方に鎮痛剤を2錠飲んで仕事を続けました。しかし定時を過ぎたあたりで猛烈な吐き気に襲われ、立ち上がろうとした瞬間に足に力が入らずその場に崩れ落ちました。同僚に救急車を呼んでもらい、病院で告げられた診断はII度の中等症熱中症。医師からは『薬で痛みを誤魔化して水分も塩分も枯渇させていたため、腎臓の数値が危険領域だった』と叱責されました」(30代男性・営業職)
「フェスやスポーツ観戦などの屋外イベントではなく、在宅勤務中に発症したのがショックでした。電気代を気にしてエアコンを29度設定にし、水分はアイスコーヒーばかり。夕方に頭痛がピークに達し、翌朝になっても全身に鉛を詰められたような倦怠感が抜けず、結局1週間仕事を休むことになりました」(40代女性・事務職)
こうした生の体験談から読み取れるのは、「頭痛という警告を別の原因(冷房病や疲労)に脳内で都合よくすり替えてしまう認知のバイアス」です。特にカフェインを多く含むコーヒーや緑茶は利尿作用によって脱水を加速させるため、水分補給のつもりで摂取していたことが事態をさらに悪化させている共通項が見出せます。