Q1:父親や祖父母が加害者になるケースはあるのでしょうか?
A1:極めて稀ですが存在します。統計上は9割以上が母親ですが、父親、祖父母、あるいは高齢者施設や障害者施設の介護職員が代理ミュンヒハウゼン症候群(他者に負わせる虚偽性障害)の加害者となった事例も国内外で報告されています。共通するのは「献身的な介護者・保護者」という立場を利用して他者の関心や同情を引こうとする心理構造です。
Q2:加害親に対して有効な精神科的治療法はあるのでしょうか?
A2:治療は極めて困難を極めます。加害親の多くは自らの病気や加害事実を頑なに否認し、病識(自分が病気であるという自覚)を持たないためです。治療を進めるには、まず子どもと完全に隔離した上で、長期間にわたる認知行動療法や、幼少期の愛着障害・トラウマに対する専門的な心理療法が必要となりますが、再発リスクは依然として高く慎重な経過観察が求められます。
Q3:身近な家庭でこの症候群が疑われる場合、どこに通報・相談すべきですか?
A3:直接親を問い詰めることは絶対に避け、直ちに児童相談所虐待対応ダイヤル「189(いちはやく)」または最寄りの警察署に通報してください。親を問いただすと証拠隠滅や転院、最悪の場合は子どもの生命を急迫して脅かす危険があります。通報は匿名でも可能であり、守秘義務によって通報者の個人情報は保護されます。