親子関係不存在確認の手続きは、いきなり訴訟を提起することはできず、まずは家庭裁判所に親子関係不存在確認調停を申し立てる「調停前置主義」が採られています。身分関係のデリケートな争いであるため、非公開の場で話合いによる円満な解決や事実調査が先行されます。
申立て先は、原則として相手方の住所地を管轄する家庭裁判所です。調停期日では家事調停委員を介して双方の主張を聴取し、家庭裁判所による独自の調査やDNA鑑定の実施が進められます。当事者間に親子関係が存在しないことについて合意が成立し、家事審判官(裁判官)が必要な事実調査を経て合意を正当と認めた場合、家事事件手続法277条に基づく「合意に代わる審判」が下され、異議申し立てがなければ判決と同等の効力を持ちます。
相手方が話し合いに応じない場合や合意に至らず調停が不成立(不奏功)となった場合は、管轄の家庭裁判所に人事訴訟として「親子関係不存在確認の訴え」を提起します。法廷での弁論や証拠調べを経て勝訴判決を得て、判決が確定すると法的親子関係が消滅します。
審判の確定または勝訴判決の確定後、自動的に戸籍が書き換わるわけではありません。確定日から14日以内に、確定証明書と審判書・判決書の謄本を添えて市区町村役場へ戸籍訂正 手続きを申請します。これにより、対象となる子の戸籍から父の記載が抹消され、実母の単独戸籍へ編入されるか、新たな戸籍が編制されます。