ウスターソースを語る上で避けて通れないのが、日本の食卓に並ぶ「中濃ソース」「とんかつソース(濃厚ソース)」との関係性です。日本のJAS(日本農林規格)では、これらはすべて「ウスターソース類」という同一カテゴリーに分類され、粘度(とろみ)の度合いによって以下のように定義されています。
1. ウスターソース(粘度0.2Pa・s未満):最もサラリとしており、スパイシーで酸味が強いタイプ。キャベツの千切りや揚げ物に染み込ませたいとき、または焼きそばの味付けに適しています。
2. 中濃ソース(粘度0.2Pa・s以上2.0Pa・s未満):東日本を中心に絶大なシェアを誇る万能タイプ。ウスターのスパイシーさと、とんかつのフルーティーな甘味の中間に位置し、幅広い料理にマッチします。
3. とんかつソース・濃厚ソース(粘度2.0Pa・s以上):西日本をはじめ全国で親しまれる高粘度タイプ。果実や野菜のパルプ分が多く含まれ、酸味が抑えめでマイルドな甘味ととろみが特徴です。
オイスターソースはこれらの「ウスターソース類」とはJAS規格上も全く別枠の「風味調味料・その他の調味料」に分類されます。「ソース」という単語が付いていても、設計図そのものが根本から異なることを把握しておきましょう。