高校野球界に導入された低反発バットの影響により、従来の「一発で試合をひっくり返す大振り野球」は終わりを迎えた。芯を外せば飛距離が出ない新基準バットに対し、多くの学校が小技や機動力へとシフトする中、智弁和歌山が選んだ道は「正しく強い打撃の追求」だった。
スイングスピードの数値化、インパクト時のエネルギー伝達効率の解析、さらには個々の骨格に応じたフォーム調整など、サイエンスのアプローチを徹底。同時に、ただ筋力をつけるのではなく、しなやかで動ける体を作るフィジカルトレーニングを組み込んだ。その結果、低反発バットの時代においても打線の破壊力を維持し、ライバル校を圧倒するスイング力を維持し続けている。感覚論を排除した数字によるアプローチは、選手たちの自信の裏付けともなっている。