全国のライダーから「ウェルカムライダーズおがの」の名で聖地として親しまれるこの町。小鹿野町観光協会と地元有志が官民一体で立ち上げたオートバイによるまちおこし事業は、単なるPR看板の設置にとどまらず、町全体のインフラとして完全に根付いている。町内各所の主要施設には二輪専用パーキングやヘルメットホルダーが完備され、ライディングギアを身につけたまま気兼ねなく暖簾をくぐれる飲食店が軒を連ねる。
なかでも2026年の穴場として熱狂的な支持を集めているのが、志賀坂峠から八丁峠へと抜ける奥秩父の尾根筋ルートだ。新緑や紅葉の美しさはもちろんのこと、霧が立ち込める早朝のワインディングロードは言葉を失うほどの静けさに包まれる。メインの国道を少し外れ、清流・赤平川沿いの旧道をゆっくりと流せば、木漏れ日と奇岩が織りなす水墨画のような絶景に出合える。走る歓びと温かなもてなしが共存する環境が、ライダーのリピート率を押し上げている。