かつて千葉の路上で過ごした多感な時期、彼は決して拳で周囲をねじ伏せるタイプの不良ではなかった。当時の同級生や旧知の芸人仲間が明かす素顔は、実に異質だ。
「みんなが流行りの服を着て騒いでいる横で、あいつだけ妙なこだわりを持った変形学生服を着ていた。群れずに、ただ鋭い眼光で校舎の隅に立っていたよ」。当時を知る人物はそう懐かしむ。腕力ではなく、鋭利な自尊心と独特のユーモアで空気を支配する。まさに「表現者としてのツッパリ」とでも呼ぶべき奇妙な佇まいだったという。
笑いのためなら身体を張る危うさや、大人の建前を冷ややかに見通す観察眼。この少年期の屈折した体験こそが、彼の中に「持たざる者の叫び」を強く刻み込んだのだった。