施術直後の美しい発色から、髪はどのようなプロセスを経て退色していくのでしょうか。まず理解しておきたいのは、ブリーチなしダブルカラーの色落ち期間の平均値です。美容室で染めてから完全にベースの色へと戻るまでの期間は、概ね2週間から3週間半(約14〜25日)とされています。一般的なワンカラーの色持ちが約3〜4週間であることと比較すると、やや早い段階で色の変化が訪れます。
退色スピードが早めに感じられる背景には、ライトナーとカラー剤のダブルカラー経緯が深く関係しています。この施術は、1回目の工程でライトナー(脱色力の高いアルカリカラー剤)や13〜14トーンの高明度クリア剤を用い、地毛の黒いメラニン色素を極限まで削ってベースを明るく持ち上げます。その後、2回目の工程で希望の色素(オンカラー)を重ねるため、2回目に入れた繊細な色素が抜け落ちると、1回目に明るくした土台のトーンがダイレクトに露出する仕組みです。
では、ブリーチなしダブルカラー色落ち後の髪色は実際どうなるのでしょうか。脱色剤(過硫酸塩)を含む強烈なブリーチとは異なり、ライトナーで持ち上げられる明るさの限界は11〜13トーン程度です。そのため、金髪(15〜18トーン以上)まで色が抜けきることは構造上ありません。最終的には以下のような色調へと落ち着きます。
- 元々の髪が太く硬い人:赤みやオレンジみを帯びた、落ち着きのあるウォームブラウン(10〜11トーン)
- 元々の髪が細く柔らかい人:赤みが少なく透け感のある、ミルクティー調のライトベージュ(12〜13トーン)
代表的な人気色ごとの退色過程を見ると、その変化の美しさに明確な違いが表れます。たとえばブリーチなしダブルカラーグレージュ色落ちの場合、染めたては赤みを極限まで抑えた透け感のあるアッシュグレーですが、1週間ほどでまろやかなグレージュへ移行し、最終的には「黄みを抑えた透明感ベージュ」へと着地します。嫌な赤みが出にくい点が最大の支持理由です。
一方、赤み消しの王道であるブリーチなしダブルカラーオリーブベージュ色落ちは、最初の10日間ほどマットな緑みが赤みを完全に封じ込め、徐々にオリーブが抜けるにつれて「柔らかいシアーベージュ」へと変化します。いずれの色味も、ブリーチ特有のパサついた白っぽさではなく、地毛のメラニン色素を残した品のあるブラウンベースに収まるのが特徴です。