伝統的なハワイアン・ミュージックにおいて、ウクレレは主に陽気なリズムを刻む伴奏楽器としての役割を担ってきた。しかし、その概念を根底から覆したのがハワイ出身のウクレレ奏者ジェイク・シマブクロだ。彼の圧倒的なピッキング技術と感情豊かな表現力は、ウクレレという小型弦楽器に潜む表現力を世界へと知らしめた。
彼をはじめとするモダンプレイヤーの登場により、シンプルな楽曲の中に複雑なハーモニーやジャジーなフィーリングを取り入れる演奏技法が広まった。かつて初心者向けの入門曲と見なされがちだった旋律も、タッチの強弱やアルペジオのブレンドによって、大人の鑑賞に耐えうる高度なアコースティック・アートへと進化を遂げている。