球速表示が「152km/h」を刻んだ瞬間、スタンドからどっと歓声が湧き上がった。昨秋までは140キロ台半ばだったストレートが、わずか数か月で異次元のキレと威力を増していた。変化の裏には、過酷を極めた冬のトレーニングがあった。
ウエイトトレーニングのメニューを一から見直し、股関節の可動域と下半身の連動性を徹底的に強化。単に体重を増やすのではなく、ピッチングフォームの再現性を高めるための筋力アップに注力した。指にかかった時のノビは圧巻で、打者がボールの下を振らされる場面が目立つ。ストレート一本で三振が取れる投手へと脱皮を果たしたのだ。