ウィザードのキャスト陣の中で、2020年代に入り最も世間への認知度を跳ね上げたのが、戸塚純貴 ウィザード役(奈良瞬平)です。魔法使いに憧れる心優しき助手であり、時にトラブルメーカーとして場を和ませた瞬平という役柄は、戸塚純貴が持つ天性のコメディセンスを開花させる決定打となりました。
当時の撮影裏話として、監督陣から「自由に動いていい」とアドバイスを受けた戸塚が、台本にないアドリブや表情豊かなコミカル演技を連発し、スタッフの笑いを誘っていたエピソードはファンの間で広く知られています。しかし、特撮作品におけるコメディリリーフは一歩間違えれば「単なる賑やかし」で終わるリスクを孕んでいます。戸塚はその危機感を糧に、現場観察と芝居の間合いを徹底的に磨き上げました。
その後、福田雄一監督の映像作品(『今日から俺は!!』『新解釈・三國志』など)での常連起用を経て、日本テレビ系ドラマ『だが、情熱はある』ではオードリー・春日俊彰役を演じ、立ち振る舞いから声のトーンに至るまで完璧に憑依させた演技が社会的な大絶賛を浴びました。さらにNHK連続テレビ小説『虎に翼』でも主人公の同期生・轟太一役として骨太かつ人間味あふれる芝居を披露し、名実ともに若手実力派バイプレイヤーの筆頭格へ上り詰めました。
SNS上でも「ウィザードの瞬平がここまで大物俳優になるとは思わなかった」「情けない役から熱い男までこなせる稀有な存在」といった声が絶えず、仮面ライダーシリーズが輩出した俳優の中でも最も華麗なキャリアアップを成し遂げた成功例と言えます。