1980年代初頭、日本の夜を揺るがすテレビ番組が誕生した。『オールナイトフジ』だ。生放送ならではのハプニング、素人女子大生の自由な立ち振る舞い、そして出演者とスタッフが一体となった圧倒的なライブ感。それまでお行儀の良かったテレビ界に激震を与えたこの番組の現場を仕切っていたのが、若き日の熱血ディレクターたちだった。
視聴率という数字以上に、街の空気を変える力があった。翌朝の学校や職場で番組の話題が持ちきりになる現象。演出の端々に漂う「何か面白いことが起きるかもしれない」という予感。テレビが持っていた独特の毒気と熱量は、まさにこの時代に作られたのだ。