インターネット上の掲示板やSNSでは「通販で最安値を見つけた」「病院代を浮かせられる」といった投稿が見受けられますが、動物用医薬品の個人輸入代行利用には極めて高いリスクが伴います。
最大のリスクは、「事前のフィラリア抗原検査・ミクロフィラリア検査を行わないことによる事故」です。もし愛犬がすでにフィラリアに感染しており、体内に無数の幼虫(ミクロフィラリア)が存在している状態でネクスガードスペクトラを投与すると、薬剤の強い駆除作用によって血中の幼虫が一斉に死滅します。この死骸が毛細血管に詰まることで急性のアナフィラキシー様ショックを引き起こし、呼吸困難、虚脱、最悪の場合は投薬後数時間で死亡に至るケースが臨床上報告されています。
さらに、国際的な流通経路における偽造医薬品(フェイクドラッグ)の混入問題も深刻です。外箱や錠剤の形状が精巧に模倣されていても、有効成分が全く含まれていなかったり、有害な不純物が混入していたりする事例が海外の公的機関から度々警告されています。また、正規ルートであれば「30℃以下の直射日光を避けた環境」で管理されるべき医薬品が、国際配送コンテナの過酷な高温多湿環境に晒されることで、有効成分が変質・失活してしまう危険性も無視できません。