日本の教育史において、替え玉受験は何度も社会的な大スキャンダルを引き起こしてきました。その中でも特に知名度が高く、社会に強い衝撃を与えたのが昭和末期に起きた事件です。
1986年に発覚した明治大学替え玉受験事件は、大規模な組織的裏口入学ネットワークの実態を白日の下に晒しました。受験ブローカーが主導し、優秀な大学生を替え玉として雇い入れて複数の受験生の身代わり受験を実施。写真の差し替えや試験会場での巧妙な入れ替わり工作が行われていましたが、筆跡の不一致や内部通報を機に警視庁が捜査に乗り出し、関与したブローカー、替え玉役の学生、依頼した保護者らが相次いで逮捕される事態へと発展しました。この事件をきっかけに、全国の大学で出願書類の管理と本人確認の抜本的な見直しが行われました。
時代が下った2026年には、就活のWebテスト代行を巡る初の摘発事例が発生しました。京都大学大学院の男子学生が、就職活動生から依頼を受けて大手企業のオンライン適性検査を身代わり受験していたとして、警視庁に逮捕された事件です。容疑者はSNSで依頼者を募り、数百件以上の代行を行って多額の報酬を得ていましたが、サイバー犯罪対策課のログ解析によって特定されました。依頼側の就活生も書類送検され、企業から内定を取り消されるなど、人生に壊滅的な打撃を被ることとなりました。