ネット上には「イイモリストーンは単なる着色ガラスである」という誤解が散見されますが、これは明確な誤りです。ガラスは原子が不規則に並んだ非晶質ですが、イイモリストーンはX線回折試験でも明確な回折ピークを示す正真正銘の人工結晶です。ガラス特有の同心円状の貝殻断口とは異なり、割れ口にも繊維状の結晶組織が現れます。
また、市場における「偽物の横行」も深刻な問題です。近年、ビクトリアストーンの人気に便乗し、中国製の人造キャッツアイガラス(光ファイバーガラス)や、樹脂に着色マイカを混ぜて放射状の模様を模したフェイク品がフリマアプリ等で販売されている事例が報告されています。
真贋を見分ける決定的なポイントは、結晶構造の「奥行き」です。本物のビクトリアストーンは、研磨面の深部にわたって繊維状結晶が三次元的に交差しており、ルーペで見ると光の反射層が立体的に重なり合っています。模造ガラスは表面的なラインに留まり、光を斜めから当てると安っぽい直線的なハイライトしか現れません。