ぐし縫いとは?並縫いとの違いや和裁・ギャザーのプロ技を徹底解説

ぐし縫いとは?並縫いとの違いや和裁・ギャザーのプロ技を徹底解説

ぐし縫いとは?並縫いとの違いや和裁・ギャザーのプロ技を徹底解説の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点で紐解きます。

裁縫の初心者が最初につまずきやすいのが、「ぐし縫い並縫い違い」の境界線です。布の表と裏を交互に波打つように針を往復させる基本動作そのものは、どちらも同じ「運針」に基づいています。しかし、仕上がりの表情と目的には明確な隔たりが存在します。

小学校や中学校の家庭科で習う並縫いは、針目を約3〜4ミリの間隔で均等に進め、2枚の布を丈夫に縫い合わせる「接合」を主目的とします。これに対し、ぐし縫いは針目を約1.5〜2ミリという極めて細かな間隔で縫い進める技法です。和裁の現場では、熟練の職人が一息で数十センチもの布地をリズミカルに針に通していく光景が見られますが、この精緻な運針こそが布地に独特のしなやかさと引き締め効果をもたらします。

縫い方の種類標準的な針目の間隔主な用途・機能編集部の見解・重要度並縫い(なみ縫い)約3.0〜4.0mm布と布の縫い合わせ全般、基礎的な接合手縫い手縫い基本の土台。強度重視の場面で多用される。ぐし縫い約1.5〜2.0mmギャザー寄せ、いせ込み、和裁の衿・袖口の押さえ造形の美しさを左右するプロ必須の技術。繊細な制御が必要。しつけ縫い約10.0〜20.0mm本縫い前の布の仮止め、印つけ後から抜く前提の一時固定。布を傷めない張力が求められる。

このように数値を比較すると一目瞭然ですが、ぐし縫いは並縫いに比べておよそ半分のピッチで針を刺していきます。細かい針目を等間隔で維持することによって、布を寄せて立体的なカーブを作ったり、布端が浮き上がるのを均等に抑え込んだりする柔軟なコントロールが可能になります。まさに、手縫いならではの有機的なドレープ性を引き出すための専門技法と言えます。

吉田 誠
著者

吉田 誠

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。