現代の言論人は、かつてないほど私生活の切り売りを求められる時代に生きている。SNSを開けば、政治評論家やジャーナリストが家族との団らんをアップし、好感度を獲得しようとする光景が日常茶飯事だ。しかし、古谷氏はその潮流とは一線を画している。
彼が家族のディテールを徹底して秘匿するのは、単なる秘密主義ではないだろう。過激な発言で時に炎上を経験する言論人にとって、家族の情報を開示することは物理的なリスクを伴う。ネット上の特定班やストーカー行為から身を守るための、極めて合理的かつ冷徹な自己防衛策と言える。