肉のファーストバイトを味わった後は、野菜や豆腐などの具材を展開していきます。ここでも適当に鍋へ放り込むのではなく、具材を入れる順番を論理的に組み立てることが成功の秘訣です。
【失敗しないプロの手順・具材投入ステップ】
1. 牛肉の旨味を鍋に移す:最初の1〜2枚の肉を焼き、溶け出した牛脂と肉汁を割り下に馴染ませる。
2. 香りと出汁が出る具材:焼き目をつけた長ねぎ、生椎茸、焼き豆腐を投入する。
3. 水分調整役の葉物:春菊の茎部分を先に入れ、葉先は食べる直前にサッとくぐらせる。
4. 白滝(しらたき)の配置:肉から最も離れた場所に静かに置く。
かつて「白滝のカルシウムが肉を硬くする」と言われていましたが、近年の検証では距離よりも白滝の水分で割り下の温度が下がることが食感低下の主因と分かっています。白滝は下茹でして水気を徹底的に絞り、短く切ってから鍋の端に配置するのが鉄則です。
具材から出る水分を見極めながら、煮詰まってきたら薄めの昆布出汁または湯を少量足し、味が薄くなったら割り下を補うという微調整を繰り返すことで、最後まで鍋全体の味の輪郭がぼやけません。