A4の大きさが選ばれた背景には、ドイツの物理学者ウィルヘルム・オストワルトが提唱した「ルート2長方形」の思想がある。面積がちょうど1平方メートルになる大きさを「A0(841mm × 1189mm)」と定義し、それを4回連続で半分のサイズに折りたたんで生まれたのがA4なのだ。
この比率は日本古来の建築やデザインで好まれてきた「大工の差し金」の比率、すなわち白銀比(1:1.414)と合致する。日本人に本能的な安心感を与えるデザイン的調和と、紙の裁断時にゴミ(端材)が出ない環境性能の両立こそが、半世紀以上にわたって王座に君臨し続ける秘密と言える。