「三温糖は未精製だからミネラルが残っていて体に良い」という言説は、健康情報サイトや個人のSNS投稿などで長年語り継がれてきました。しかし、文部科学省が公表している「日本食品標準成分表」の最新データを突き合わせると、意外な事実が浮き彫りになります。
白砂糖 三温糖 カロリー比較を行うと、可食部100gあたりのエネルギー量は上白糖が384kcalに対し、三温糖は382kcalと、実質的な差はわずか2kcalに過ぎません。糖質量についても上白糖が99.3g、三温糖が99.0gと、双方ともに99%近くがショ糖(スクロース)で構成されています。
消費者が最も誤解しやすい三温糖 栄養成分 ミネラルの実態について、同成分表から100gあたりの主要数値を抽出してみます。骨の形成に必要なカルシウムは上白糖の1mgに対して三温糖は6mg、カリウムは上白糖の2mgに対して三温糖は13mg含まれています。数値上は三温糖が数倍から数倍強のミネラルを含んでいるように見えますが、一日に調味料として摂取する砂糖の量はせいぜい大さじ1〜2杯(約9〜18g)程度です。この摂取量から得られるミネラルは0.1ミリグラム未満の微小なオーダーであり、成人の一日の推奨摂取量(カルシウム650〜800mg、カリウム2000〜3000mg)と比較すれば、健康上の効能を期待できるレベルには到底達していません。
管理栄養士や食品科学の専門家も「三温糖を健康目的で積極的に選ぶ合理的な理由は栄養学的には乏しい」と口を揃えます。「三温糖 体に良い 噂の真相」を突き詰めると、玄米や全粒粉パンのように「茶色い食品=未精製で栄養豊富」という現代の健康イメージが砂糖にも無批判に投影されてしまった結果と言えます。