ビッグサンダー・マウンテンの恐怖は、乗り方と物理法則を理解するだけで体感を半減させることが可能です。絶叫が苦手な方が実践すべき具体的な対策を解説します。
最も決定的な要素は「座席選び」です。列車のコースターは全長が長いため、走行位置によって働く物理法則が劇的に変化します。
絶叫が苦手な方におすすめの座席は、間違いなく「前方(1〜3列目)」です。
列車が坂の頂上を通過する際、先頭車両は後続車両を引っ張り上げながらゆっくりと頂点を越えるため、下り勾配の初速が最も遅くなります。視界が開けているため先々のレールが確認でき、脳が進行方向を先読みできるため恐怖が激減します。逆に「最後尾(後方席)」は、すでに急斜面を駆け下りている先頭車両の重量によって坂の頂上から勢いよく引きずり落とされるため、体感速度と横Gが最大化します。乗り場の手前でキャストに「絶叫系が苦手なので、可能であれば前方席をお願いできますでしょうか」と丁寧に相談することで、混雑状況に応じて柔軟に配慮してもらえるケースがあります。
さらに、乗車中に使える3つの即効克服テクニックを覚えておくと効果的です。
1つ目は、「視線を足元や眼前ではなく、遠くの景色・レールに向ける」こと。至近距離の岩肌を見つめるとオプティカル・フローによって体感速度が増幅しますが、遠方のシンデレラ城やトムソーヤ島へ視線を逃がすと、スピード感が驚くほど緩和されます。
2つ目は、「安全バーを強く握りしめすぎず、両足の裏を床へしっかりと密着させて踏ん張る」こと。腕の力だけで身体を固定しようとすると上半身が硬直し、揺れの衝撃がダイレクトに脳へと伝わります。下半身で踏ん張り、背もたれに深く腰掛けることで横揺れへの耐性が格段に向上します。
3つ目は、「カーブや急加速のタイミングで意図的に声を出す」こと。恐怖を感じた人間は無意識に息を止め、自律神経の交感神経を極度に優位にしてしまいます。「わーっ!」「速い!」と声を外に発散することで横隔膜の緊張が解け、パニック状態を未然に遮断できます。