法要の現場では、三回忌までは親戚一同を広く招いていた家庭であっても、七回忌は家族のみで小規模に執り行う選択をするケースが顕著になっています。大手終活関連団体の実態調査でも、七回忌以降の法要を同居家族および直系親族(子ども・孫)のみで実施した割合は74.2%に達しています。
この変化の背景には、故人が亡くなってから6年という歳月が経過し、遺族の生活環境が落ち着いたことや、親族の高齢化によって遠方からの移動負担が増大したという現実的な理由があります。
実際に、施主を務めた50代男性の手記には次のような現場のリアルが綴られています。
「三回忌までは伯父や叔母、従兄弟まで声をかけて20名規模で行いましたが、高齢の親族が多く『集まるのが年々体力的にきつい』という本音も耳にしました。そのため七回忌は思い切って我が家の子どもたち家族だけで寺院に集まりました。結果として、周囲への気遣いに追われることなく、全員でゆっくりと母の昔話ができ、非常に心温まる供養になりました。」
一方で、家族のみで行う際には注意すべきトラブルの芽も存在します。親族への事前連絡を怠ると、「なぜ呼んでくれなかったのか」「勝手に法要を済まされた」と後々しこりが残るケースがあるためです。家族のみで執り行う場合であっても、案内状や事前の電話で「高齢化や諸事情に配慮し、今回は同居家族のみで静かに営む運びとなりました」と事前に丁寧な経緯説明を入れておくことが、親族関係を円満に保つための不可欠な防衛策です。