水分量や乾燥状態が異なれば、凝縮される栄養素やエネルギー値にも差が生じます。文部科学省の「日本食品標準成分表」および農産物流通分析データに基づき、両者の客観的なスペックを比較検証しました。
新玉ねぎと玉ねぎのカロリー比較では、水分量の影響で新玉ねぎの方がわずかに低数値を示しますが、栄養機能面で注目すべきはイオウ化合物です。
ここで重要なのが、生化学における硫化アリルとアリシンの違いです。玉ねぎの細胞内には辛味・刺激の元となる「硫化アリル(代表例:アリインなど)」が含まれており、細胞が破壊される(切る・すりおろす)ことで酵素アリナーゼが作用し、「アリシン」へと化学変化します。このアリシンには強力な抗菌作用、ビタミンB1の吸収促進による疲労回復効果、血栓を予防する抗血栓作用(血液サラサラ効果)があります。
新玉ねぎは辛味がマイルドなため生食しやすく、加熱によって失われやすいビタミン類や揮発性のアリシンを余すことなく体内へ摂取できるという優れた栄養学的メリットを備えています。