窓ガラス清掃の最大のストレスは、拭いた直後は綺麗に見えても乾燥とともに現れる白いモヤやスジ状の汚れだ。この問題を解消する水拭きの跡が残らない方法の核心は、「乾いた布で擦る」のではなく「水分が自ら蒸発する前に物理的に掻き落とす」点にある。
そこで真価を発揮するのがスクイジープロの使い方だ。清掃の専門業者が実践する基本所作は以下の3ステップに集約される。
第一に、ガラス表面全体を水または炭酸水で十分に濡らす。乾いた箇所があるとゴムが引っかかり、水滴の跳ね返りや拭き筋が発生する。第二に、スクイジーのブレード(ゴム部)をガラス面に対して45度の角度で均一に当て、上部から下部へと一気にストロークさせる。この際、最も重要なのは「1ストロークごとに乾いたウェスでゴムの刃先の水分を完全に拭き取ること」だ。刃先に水滴が残ったまま次の列へ移行すると、その境目に必ず一本の細い水線が残ってしまう。第三に、両端のガラス枠付近はスクイジーをわずかに斜めに傾け、水滴を中央方向へと誘導しながら落とし込む。
拭き上げクロスを使用する場合の落とし穴として知っておくべきなのが、マイクロファイバークロス拭き跡の問題だ。マイクロファイバーは極細繊維で汚れを掻き取る能力に優れる反面、洗濯時に使用した柔軟剤のシリコン成分がクロスに残留していると、ガラスへ油分を再付着させて強烈なギラつきを引き起こす。窓ガラス専用に管理された「柔軟剤不使用・温水洗い」のクロスを2枚用意し、固く絞った1枚目で粗拭きを行い、水分が蒸発する直前の数秒以内に完全乾燥した2枚目で直線方向に撫でるのが二度拭き不要テクニックの極意である。