日本最古の貨幣「富本銭」の正体|和同開珎を覆した発掘の真相と最新研究

日本最古の貨幣「富本銭」の正体|和同開珎を覆した発掘の真相と最新研究

日本最古の貨幣「富本銭」の正体|和同開珎を覆した発掘の真相と最新研究の特集記事をご紹介します。専門的な知識が詰まっています。

Q1:富本銭と和同開珎の違いはどこにありますか?
A1:最大の相違点は鋳造時期と流通体制です。富本銭は天武朝(680年代)に作られた日本最古の貨幣で、主に都や中央集権体制の確立期に使われました。和同開珎(708年)は元明天皇の時代に発行され、蓄銭叙位令などを通じて地方へも本格的な流通を目指した「皇朝十二銭」の第一号という位置づけになります。

Q2:富本銭の前に使われていた「無文銀銭」とは何ですか?
A2:文字や文様が刻まれていない円形の銀塊で、富本銭より前の7世紀半ばから存在していました。金属そのものの重さで取引される「秤量貨幣」としての性格が強く、文字を刻んで国家が一定の価値を保証した「計数貨幣(信用貨幣)」としては富本銭が最古と位置づけられます。

Q3:飛鳥池遺跡以外でも富本銭は見つかっていますか?
A3:平城京跡や藤原京跡のほか、長野県武石村(現・上田市)の黒門遺跡などでも出土例が報告されています。地方での出土は、都の官人が持ち込んだものや信濃国との結びつきを示すものとして、古代の交通・支配ネットワークを解き明かす鍵となっています。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。