鍾乳洞の周囲に広がる西海国立公園の景観と一体化した旅が、近年急速に注目を集めている。ただ景色を眺めるだけの観光から、大地の成り立ちや生態系を学ぶ「ジオツーリズム」への転換が進んでいるのだ。
七ツ釜鍾乳洞の周辺には、ドリーネと呼ばれるすり鉢状の窪地や、豊かな原生林が今も手つかずのまま残る。洞窟から湧き出るミネラル豊富な名水「清水(きよみず)」は、近隣の田畑を潤し、特有の生態系を維持する源泉となっている。大地の奥深くから地表の緑へと連なる水の循環を肌で実感できるルートは、環境意識の高い層を強く惹きつけてやまない。