そもそも、彼らの原点はどこにあったのか。デビュー当初、彼らはオーソドックスなコントや漫才を愚直に追求する若手コンビの一組に過ぎなかった。しかし、過酷なライブハウスのオーディションを潜り抜けるなかで試行錯誤を重ね、たどり着いたのがあの「貴族」という奇抜なキャラクター設定だった。
一見すると一発ネタの色物に見える貴族ネタだが、その根底には緻密に計算された漫才の技術と、シュールなコントの構成力がしっかりと敷き詰められていた。一発屋として消費されたことは事実だが、土台にあった確かな芸人としての素養があったからこそ、ブームが過ぎ去った後も決して潰れることなく、それぞれのフィールドで花開くことができたのだ。