彼女の役者人生を語るうえで、サスペンスと家族愛が交錯した傑作『TWO WEEKS』は外せない。白血病を患う娘・はな役として見せたあの透明感あふれる微笑みと、命の危機に瀕しながら父親を信じ抜く健気な姿は、日本中の視聴者の胸を締め付けた。主演の三浦春馬と築き上げた現場でのリアルな信頼関係は、作品の骨格そのものだった。撮影の合間に見せていた屈託のない笑顔と、本番に入った瞬間に見せる魂のこもった視線。あの現場で培われた経験こそが、表現者としての揺るぎない礎となっている。
「カメラの前に立つと、自分ではない誰かの呼吸が体に入ってくる感覚がある」。以前の取材で彼女が語ったこの言葉は、幼少期から天才的な勘と本能で芝居を捉えていたことを証明している。作り込まれたあざとさは皆無。相手のセリフを真正面から受け止め、ただ心で返す。その極めて純度の高いリアクションこそが、ドラマの枠を超えた奇跡的なシーンを生み出し続けてきた原動力だ。