結婚から破局に至る約6年間、前妻との間には子どもが生まれなかったことも、二人の距離を決定づける一因となった。石井は外遊や地方公演で家を空けることが常態化しており、東京の自宅は単なる仮眠所に過ぎなくなっていた。精神的に追い詰められた石井が創作活動に逃避すればするほど、前妻は家庭内で孤立感を深めていく悪循環に陥っていた。
さらに、負債整理に伴う金銭的なストレスや生活環境の変化も、夫婦の絆を断ち切る要因となった。最終的に二人は憎み合って別れたのではなく、お互いの人生をこれ以上縛り付けないための「必然的な選択」として離婚届に判を押した。芸能界の第一線で戦い続ける男の業に巻き込まれた前妻にとっても、それは苦渋の決断の末の解放だった。