現在の群馬県高校野球の勢力図を語る上で欠かせないのが、全国屈指の総合力を誇る健大高崎野球部と、規律と堅守を極めた前橋育英野球部による覇権争いです。近年の群馬県高校野球春季大会や夏の甲子園群馬予選結果を振り返っても、この2校が決勝の舞台で激突するケースが際立っており、県内の高校球児にとって「いかにこの巨大な2つの壁を突破するか」が最大の至上命題となっています。
しかし、勢力図は決して2強の無風地帯ではありません。甲子園優勝経験を持つ名門・桐生第一野球部が攻守に厚みを増したスカウティングと新体制で巻き返しを図っているほか、秋季大会の開幕戦で利根商が13安打を放ち圧勝発進を決めたように、公立勢の奮闘も著しいものがあります。さらに樹徳、前橋商業、東農大二といった実力校が虎視眈々とジャイアントキリングを狙っており、トーナメントの初戦から番狂わせが起こり得る緊迫したパワーバランスが保たれています。
群馬県高校野球ネットの反応を見ても、「どのブロックに入っても息が抜けない」「県予選準々決勝のレベルが他県の決勝クラス」と評されるほど、全体のボトムアップが進んでいます。この過酷な競争環境こそが、甲子園本番で物怖じしない屈強なメンタリティを育む土壌となっています。