Q1:最後の2行の「原文」は具体的にどんな言葉ですか?
A1:文庫版の最終行は「『あれ? 夕樹くんじゃない?』/美弥子の声に、男が振り返った。」の2行です。Side Bの東京の主人公・鈴木和雅が連れていた石丸美弥子が、静岡のホテルでSide Aの主人公・鈴木夕樹を見かけて声をかけた瞬間を描いています。
Q2:マユは最初から二人を二股にかけるつもりだったのですか?
A2:最初から計画していたわけではありません。和雅が1987年7月に東京へ転勤し、心が離れ始めているのを感じ取ったマユが、不安と寂しさを埋めるために同時期の合コンに参加したことがきっかけです。そこで代打参加した夕樹に出会い、和雅への保険・キープとして関係を進めていくうちに完全な二股状態へと発展しました。
Q3:石丸美弥子は鈴木和雅の二股やマユの存在に気づいていたのですか?
A3:美弥子は非常に鋭敏な大人の女性であり、和雅が静岡に本命の彼女(マユ)を残していることを最初から見抜いていました。その上で、あえて自分から積極的にアプローチを仕掛け、和雅を静岡の彼女から略奪することに成功しています。しかし、そのマユの新しい相手が自分の旧友である夕樹だったことまでは知る由もありませんでした。
Q4:映画版と小説版、どちらを先に楽しむべきですか?
A4:圧倒的に「小説版」からの購読を推奨します。映画版は映像メディアの特性上、ラストで答え合わせの種明かし演出を詳細に描いてしまうため、原作小説が持つ「最後の2行で頭を殴られ、自力で真相を手繰り寄せる知的快感」を最大限に味わうには、活字から入るのが理想的です。