「セブンに行っても鮭とばが棚から消えている」「販売中止になったのではないか」という噂が定期的にSNSを騒がせます。結論から申し上げますと、セブンプレミアムの鮭とばは販売中止にはなっておらず、現在も全国のセブン-イレブンで継続販売されています。
では、なぜこれほどまでに「売ってない」と検索される事態が多発するのでしょうか。流通関係者への取材と現場の販売動向を分析すると、コンビニ業界特有の3つの構造的要因が浮かび上がってきます。
第1の要因は、店舗オーナーや店長の発注裁量による棚割りの差異です。コンビニの「珍味・おつまみコーナー」は限られた陳列スペースしかありません。低価格帯のナッツや定番のビーフジャーキー、チーズ製品に比べて、鮭とばは400円台という比較的高価格帯の珍味に分類されます。そのため、駅前立地や若年層の利用者が多い店舗では発注が見送られ、ビジネス街や住宅街など晩酌需要が高い店舗に絞って発注される傾向があります。
第2の要因は、リニューアルに伴う一時的な流通調整です。セブンプレミアム商品は、原材料の調達状況や味覚トレンドに合わせて定期的にパッケージや配合の改良を行っています。切り替え時期には旧製品の出荷停止と新製品の配荷までに数週間のタイムラグが生じ、これが消費者に「突然消えた」という印象を与えてしまうのです。
第3の要因は、国産秋鮭の漁獲量変動とコスト調整です。近年の海洋環境の変化に伴い、原料となる秋鮭の相場は年々高騰を続けています。安定供給を維持するための製造ロット調整が入り、地域ごとに一時的な欠品が発生することが背景にあります。