編集部がビジネス現場のデスクワーク担当者やIT管理者へ実施した聞き取り調査では、ネット上の評判と実務現場の評価との間に明確な温度差が浮き彫りになりました。
検索上位で頻繁に目にするiLovePDF 評判を現場検証すると、「ブラウザに放り込むだけで一瞬でPPTXが生成される圧倒的な手軽さ」を賞賛する声が全体の約7割を占める一方、制作会社やデザイン部門の担当者からは「箇条書きのドットが独立した図形として切り離され、1行削るだけで位置調整に20分取られた」「フォントが標準のArialに強制変換され、全体の行数が溢れてスライド枠からはみ出した」といった細部の再編集コストに対する不満が噴出しています。
さらに深刻なのは、現場の善意による「シャドーIT化」です。都内の金融系コンサルティングファームに勤務する30代のマネージャーは、当時の冷や汗をかいた経験を次のように振り返ります。
「クライアントから受領した非公開のIRスライドPDFを急遽編集する必要に迫られ、検索で見つけた登録不要の海外製無料ツールに投入してしまいました。後からツールの利用規約を確認したところ、『アップロードされたデータはサービス向上のための機械学習に利用される場合がある』と英語の免責条項に記載されており、重大な守秘義務違反に発展しかねない背筋の凍る思いをしました」
このような証言は氷山の一角に過ぎません。手軽さを優先するあまり、ファイル内部に含まれる個人情報、取引先の非公開予算、メタデータに記録された作成者名などが第三者のサーバーへ一時的に預けられている事実を軽視してしまうユーザーが後を絶たないのが実情です。