私生活で壮絶な痛手を負いながらも、表現者・羽生結弦の進化が止まることはなかった。アマチュア競技の枠を飛び出し、プロの表現者として踏み出した彼は、自らのスケートを単なるスポーツを超えた物語芸術へと昇華させていく。
東京ドームを埋め尽くした伝説的なGIFT(東京ドーム単独公演)は、エンターテインメント界の歴史を塗り替えた。さらに、自らの葛藤や倫理的問いをゲーム世界になぞらえて描いたRE_PRAY(アイスツアー)では、圧倒的な技術と表現力で観客を圧倒した。深い孤独と傷を抱えながらも氷の上に立ち続ける姿は、プロフィギュアスケート選手の極限の矜持そのものだった。