保育の日めくりカレンダー最新事情!朝の会を変える仕掛けと手作りの極意

保育の日めくりカレンダー最新事情!朝の会を変える仕掛けと手作りの極意

保育の日めくりカレンダー最新事情!朝の会を変える仕掛けと手作りの極意の概要と注目ポイントをわかりやすく整理しました。

日めくりカレンダーの導入にあたり、保育所保育指針に示された「環境」「言葉」「人間関係」の領域にまたがる保育のねらいを意識することは不可欠です。カレンダー操作を単なる日課に留めず、幼児期の発達課題に沿った教育的アプローチとして位置づける必要があります。

スイスの発達心理学者ジャン・ピアジェ(Jean Piaget)が提唱した認知発達理論によれば、就学前の幼児(前操作期)は「昨日・今日・明日」といった抽象的な時間概念を直感的に把握することが極めて困難です。時間の経過という不可視の現象を、カードをめくって1枚減る・数字が1つ進むという「物理的な量と変化」に置き換えることで、子どもは時間を視覚的・体感的に構造化し始めます。

日めくりカレンダーを通して獲得される具体的な発達のねらいは、主に以下の3点に集約されます。

  • 「数字・曜日・天気」への多角的な興味づけ:文字や数字の機械的な暗記ではなく、「3の次は4が来る」「赤い文字の日は園がお休み」といった生活実感と結びついた記号理解の基礎を形成します。
  • 見通しを持つ力(自己調整能力)の獲得:「あと何回寝たら運動会」「金曜日が終われば週末」といった時間の見通しが立つことで、子どもは先の活動に期待を持ち、情緒の安定を得られます。
  • 当番活動を通じた責任感と自己有用感の醸成:「クラスみんなのために日付をめくり、みんなに伝える」という当番活動の役割を担うことで、ロシアの心理学者ヴィゴツキー(Lev Vygotsky)が説く「社会的相互作用による発達」が促され、集団の一員としての誇りが育まれます。

カレンダーに表記する文字情報についても、年齢ごとの発達段階に応じた細やかな配慮が求められます。3歳児クラスでは「ひらがな表記の曜日+色分け」、5歳児クラスでは「漢字の曜日(月・火・水…)への親しみ」や「お天気マークの横に英語表記を併記する」など、子どもの知的好奇心のゾーン(発達の最近接領域)に合わせた段階的なステップ設計が成果を上げています。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。