受験シーズンを迎えるたびに検索欄を賑わせる日大工学部Fラン説の真相を探ると、予備校業界の厳密な定義とネット言説の乖離が浮き彫りになります。そもそも教育業界における「Fランク大学(BF:ボーダー・フリー)」とは、志願者数が定員を下回り不合格者が実質的に出ない入試区分を指します。大手予備校の最新リサーチにおいて、日本大学工学部の全学科には明確に入試ボーダーが設定されており、BF設定の学科は存在しません。
2026年最新日本大学工学部入試難易度を客観的に俯瞰すると、一般選抜の偏差値レンジはおおむね37.5〜45.0前後に収まります。東京圏の有名私立理工系(偏差値50〜60台)と比較すれば確かに数値上のハードルは低く映りますが、これは学科試験なしで誰でも合格できる水準とはまったく性質が異なります。基礎的な理数知識が欠落した受験生は一般選抜で明確に不合格となっているのが現実です。
国公立大学との併願者が利用する日本大学工学部共通テスト得点率ボーダーを見ても、合格ラインは50%〜62%程度を推移しています。共通テストで6割前後の得点率を確保するには、教科書レベルの標準問題を着実に解き切る基礎学力が必須であり、無対策で突破できるような生半可なハードルではありません。偏差値の数字だけを切り取って「Fラン」と揶揄する言説は、実態を精査していない感情論に過ぎません。