かつて太麺といえば、ジャンクな二郎系か、濃厚魚介豚骨つけ麺の専売特許だった。しかし、現在のトレンドは完全にその枠組み組みを解き放っている。
いま最前線を走るのは、澄み切った軍鶏の清湯や煮干し出汁に、うねりを上げた極厚手揉み麺を合わせるニュースタイルだ。「繊細なスープに太麺は合わない」という長年の固定観念は、麺の表面に施すランダムな凹凸と計算された手揉み圧によって覆された。スープを過剰に吸わせるのではなく、縮れの溝で軽やかにすくい上げる。出汁の優美さと小麦の野性味が衝突し、かつてない立体的な味わいを生み出している。