引き出しの奥から出てきた旧500円玉について、多くの方が抱く最初の疑問は「現在でもお金として使えるのか」という点です。結論から言えば、日本銀行法および「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」第7条の規定に基づき、これまで日本国内で発行されたすべての500円玉は現在も法定通貨として法的な強制通用力を有しており、1回の支払いで20枚まで額面通りに使用可能です。
日本国内で流通した500円硬貨には、大きく分けて以下の3世代が存在します。
- 初代(1982年/昭和57年〜1999年/平成11年発行):素材に銅75%・ニッケル25%を使用した「初代500円白銅貨」。側面に「NIPPON ◆ 500 ◆」の刻印が施され、銀色に近い輝きが特徴。
- 2代目(2000年/平成12年〜2021年/令和3年発行):偽造防止を目的に素材をニッケル黄銅(銅72%・亜鉛20%・ニッケル8%)へ刷新した「2代目500円ニッケル黄銅貨」。淡い金色を帯びており、斜めギザや潜像加工が施されている。
- 3代目・現行(2021年/令和3年〜現在発行):中央と外周で異なる金属を組み合わせたバイカラー・クラッド技術を採用し、側面に異形斜めギザを導入した現行硬貨。
日常の買い物において、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンなどの大手コンビニでの支払いでは、レジが店員対応の有人窓口であれば問題なく受け入れられます。しかし、近年の流通現場では完全セルフレジやセミセルフレジの導入が加速しており、機械側が旧硬貨を識別できず排出口へ戻されてしまうケースが相次いでいます。法的には有効であっても、物理的な「機械側の受付可否」によって使える場所が狭まっているのが現在の実態です。