常軌を逸した仕掛けの背後には、プロデューサー渡辺淳之介の偏執的なまでの美学が存在していた。そして、その破天荒な企てを現場で血肉へと昇華させたのが、リーダーのプー・ルイである。
渡辺が提示する過激なアイディアに対し、プー・ルイは真正面から立ち向かった。全裸MVの撮影にあたっても、単なるセクシャルな消費に終わらせないための泥臭い気迫をグループ内に注入し続けた。大手事務所に所属せず、予算もコネもない中で注目を集めるための「自給自足のゲリラ戦術」。過激な表現の真相は、既存のエンタメシステムに対する痛烈なカウンターだった。
この泥臭くも鋭利なスピリットは、後に設立される株式会社WACKのイズムとして脈々と受け継がれていく。過剰な演出と剥き出しの人間性をぶつけ合う手法は、後のアイドルシーン全体へ伝播する強烈な遺伝子となった。