宮殿潜入ミッションにおいて、ノブを襲った精神の崩壊。あの壮絶な白髪化の引き金となったのは、王直属護衛軍シャウアプフが放った狂気じみた「円」だった。ノブは単身で結界の隙間を縫い、冷や汗を流しながら出口となるゲートを宮殿内部に刻み込んでいく。だが、四ツん這いになって階段を上り、護衛軍のオーラに触れた瞬間、彼の精神は限界点を超えて焼き切れた。
なぜノブだけが折れてしまったのか。理由は明快だ。彼は「絶」の状態、すなわち自身の身を守るオーラの鎧を完全に解いた無防備な状態で、底知れぬ悪意そのものに直面してしまったからである。想像を絶する恐怖の奔流が、生身の魂に直接突き刺さったのだ。このショックによって彼の黒髪は抜け落ち、生気を失った白髪姿へと変わり果てた。
しかし、ここで見落としてはならないのは、心が完全に粉砕されながらも、彼は課せられた役割――突入部隊のための空間ゲート設置――を100パーセント完遂したという事実だ。恐怖に震え、戦線離脱を余儀なくされながら、彼は決して逃げ出さなかった。戦うことだけが勇気ではない。自らの弱さと壊れた心を受け入れ、後方支援として仲間を救い続けた彼の姿にこそ、プロハンターとしての本質が宿っている。