肩の痛みと引っ掛かりの元凶?肩甲上腕リズムが崩れる理由と改善策

肩の痛みと引っ掛かりの元凶?肩甲上腕リズムが崩れる理由と改善策

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肩の挙上動作は単一の運動ではなく、角度ごとに主動作筋と協同筋の主役が切り替わる精密なフェーズに分かれています。運動段階ごとの正常値と、リズムが破綻した際に生じる臨床的リスクを以下の表にまとめました。

動作フェーズ(外転角度)正常な運動メカニズムと数値データリズム破綻時の代償動作・異常臨床的リスク・疾患への発展初期フェーズ(0°〜30°)
セッティング期上腕骨の動きが主(ほぼ上腕骨単独)。ローテーターカフが骨頭を関節窩に引きつけ安定化(求心位保持)。棘上筋の脱力により、三角筋が過剰収縮。骨頭が上方に引き上げられ肩がすくむ。肩峰下滑液包炎、動作初期の引っ掛かり感。中期フェーズ(30°〜90°)
主連動・衝突危険期上腕骨:肩甲骨=2:1で連動開始。前鋸筋と僧帽筋下部が働き肩甲骨が上方回旋する。肩甲骨が動かず、上腕骨頭が肩峰下面に激突。有痛弧(ペインフルアーク)の出現。インピンジメント症候群、棘上筋腱の部分断裂。後期フェーズ(90°〜180°)
最大挙上期上腕骨の外旋運動、鎖骨の回旋(約30°〜40°)、胸椎の伸展(約10°〜15°)が複合連動。胸椎が伸展せず腰椎を過剰に反らす。上腕骨の外旋が制限され最終域で停止。肩関節拘縮、二次的な腰痛、反復性関節包損傷。

上記の数値と構造が証明するように、肩の動きは単なる腕の上下運動ではなく、体幹から鎖骨、肩甲骨に至る連鎖運動です。どこか一つの歯車が狂うだけで、その歪みはすべて肩峰下というわずか数ミリの隙間に集中するように構造化されています。

山田 真由
著者

山田 真由

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