教科書の肖像画は別人?西郷隆盛の本当の顔と写真なき真相2026

教科書の肖像画は別人?西郷隆盛の本当の顔と写真なき真相2026

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私たちが「西郷隆盛の顔」として思い浮かべる肖像画は、西郷隆盛肖像画の真相を検証すると驚くべき事実に行き当たります。この絵を描いたのは、明治政府の大蔵省印刷局でお札や切手の原画を手掛けていたイタリア人版画家・画家であるエドアルド・キヨッソーネです。制作されたのは1883年(明治16年)であり、西南戦争で西郷が自刃した1877年からすでに6年もの歳月が流れていました。何より決定的な事実は、キヨッソーネ自身が生前の西郷に一度も会ったことがなかった点です。

明治政府において「逆賊」の汚名を着せられた西郷の名誉回復が進む中、公式な肖像画の制作が急務となりました。そこでキヨッソーネが取った手法こそ、親族の面影を掛け合わせるモンタージュ手法でした。キヨッソーネは、西郷の実弟である西郷従道(さいごうじゅうどう)から「目元や眉、額など顔の上半分」をスケッチし、従兄弟にあたる大山巌(おおやまいわお)から「鼻や口元、がっしりした顎など顔の下半分」を写し取って一枚の肖像画へとまとめ上げたのです。

このキヨッソーネの肖像画は、親族や生前の西郷を知る元薩摩藩士たちの意見を取り入れながら修正が重ねられました。当時の関係者からは「非常によく似ている」と絶賛され、政府公認のビジュアルとして紙幣や教科書へと採用されていくことになります。しかし客観的な事実として、私たちが親しんできたあの精悍な顔立ちは、実在する二人の親族のパーツを融合させて生み出された再現イメージにほかなりません。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。