警察庁および各都道府県公安委員会は、暴対法に基づき一定の要件を満たす組織を「指定暴力団」として指定し、厳しい行動制限を課しています。全国には20を超える指定暴力団が存在しますが、その規模と勢力は数大組織に集中しています。
日本の暴力団情勢を語る上で欠かせない主要な指定暴力団は以下の通りです。
- 六代目山口組:兵庫県神戸市に本拠を置く国内最大規模の組織。全国に多数の傘下団体を抱える。
- 住吉会:東京都港区に本拠を置く東日本最大の組織。伝統的な連合体形式を維持。
- 稲川会:東京都港区に本拠を置き、関東・甲信越から北海道にかけて広く勢力を持つ。
- 神戸山口組:2015年に六代目山口組から分裂して結成された組織。度重なる離脱で勢力は大幅に縮小。
- 絆會(旧名:任侠山口組):神戸山口組からさらに再分裂して結成された組織。
抗争が激化し、市民生活に危険が及ぶ恐れがある組織に対して適用されるのが「特定抗争指定暴力団」です。この指定を受けると、指定された警戒区域内において「5人以上で集まること」「組事務所に立ち入ること」「対立組織の組員や事務所に付きまとうこと」が一切禁じられます。違反した場合は警告なしで即座に逮捕されるため、組織としての活動はほぼ完全に麻痺します。
六代目山口組と神戸山口組、絆會の間で続く抗争劇は、この特定抗争指定の強力な締め付けにより、白昼の大規模な衝突こそ封じ込められているものの、地下での牽制や幹部狙撃事件などの火種を残したまま緊張関係が続いています。