国宝・彦根城では、ユネスコ世界文化遺産登録に向けた取り組みが2026年、いよいよ大詰めを迎えている。ここで焦点となっているのが、歴史的景観の保全と急増するインバウンド観光客への対応、いわゆるオーバーツーリズム対策の両立だ。
彦根市は天守内部の混雑による床板への過度な負荷を減らすため、完全予約制の混雑緩和AR(拡張現実)ガイドシステムを導入した。訪れた観光客は、天守内部へ入る前の待ち時間にスマートデバイスを通じ、柱の接合構造や城郭建築の仕掛けをバーチャルで体験できる。建物の物理的負荷を軽減しつつ満足度を高める取り組みは、国内外から高い評価を受けている。