乳房の違和感で受診した場合、確定診断のために画像診断装置による精密検査が実施されます。男性であっても、女性と同様に男性乳がんマンモグラフィおよび超音波検査が行われます。
男性の胸郭は平坦ですが、専用の圧迫板を用いて乳腺組織を伸展させ、X線撮影を行います。マンモグラフィ画像では、悪性腫瘍に特有の「微細石灰化(砂を撒いたような白い陰影)」や、周囲の脂肪組織にギザギザと棘状に広がる「スピキュラ(針状突起)」の有無を確認します。
一方、男性乳がんエコー検査画像では、皮下浅層にある病変の内部構造をミリ単位で描出します。超音波画像上で悪性を疑う所見は以下の通りです。
・低エコー腫瘤:正常な皮下組織よりも黒く抜けて写る不均一な陰影
・形状不整・縦横比(D/W比)の増大:横に広がらず、大胸筋方向(縦方向)へ不規則に浸潤する像
・血流シグナルの増多:カラードプラ法により、腫瘍内部へ異常な血管網が入り込んでいる像
画像診断で悪性が疑われた場合は、局所麻酔下で針を刺して細胞や組織を採取する「針生検(コアニードル生検)」を実施し、病理組織学的にがん細胞の確定とホルモン受容体・HER2タンパクの発現状態を確定します。