通信制大学を検討するビジネスパーソンが最も直面する現実が、「学費の安さ」と「卒業のしやすさ」のバランス問題です。年間学費を抑えられても、卒業できずに在籍年数が伸びてしまえば、結果として余計な学費と時間を浪費することになります。
経済的負担を極限まで抑えたい層にとって、大阪学院大学通信教育部の正科生年額7万7,000円という設定や、放送大学の1単位あたり約6,000円(4年間124単位で約75万円)の従量課金システムは大きな魅力です。放送大学は全国に学習センターを構え、年間約5,000人もの卒業生を輩出しており、単位を落とした科目のみ再受講料を支払う仕組みのため、経済的リスクを最小化できます。
一方で、「働きながら確実に4年間で卒業する」という目的を最優先する場合、着目すべきはスクーリング(通学面接授業)の有無と日常の学習インターフェースです。姫路大学(約69.4%〜71.8%)や産業能率大学(69.5%)、そして東京通信大学の80.1%といった高卒業率を達成している大学には、共通した3つの仕組みが存在します。
第1に、スクーリングなしで卒業要件を満たせる完全オンライン体制です。従来の通信教育では、夏期や週末にキャンパスへ出向くスクーリング出席が社会人にとって最大の障壁でした。これがオンデマンド講義の視聴とWeb試験に置き換わったことで、出張や夜勤の多い職業でも学習が寸断されません。
第2に、1回あたり15分前後に細分化された「マイクロラーニング」の採用です。通勤電車の中や昼休みなどのスキマ時間で講義動画を視聴し、直後に小テストを解いて理解度を固めるステップ設計が、モチベーション低下を防ぎます。
第3に、期末試験のオンライン化です。指定された日曜日に会場へ行く必要がなく、24時間いつでも自宅のPCから受験できる環境が整っている大学ほど、多忙な社会人の完走率は目に見えて高くなります。