劇的な美しさを持つ一方で、事前のシミュレーション不足によってトラブルに直面する居住者が多いのも事実です。リノベーション現場やインテリア相談窓口に寄せられるリアルな失敗談から、代表的な4つの後悔要因を浮き彫りにします。
1. 既製品が合わずカーテン代が跳ね上がる
日本の既製カーテンは、丈135cm、178cm、200cmといった正面付けの規格窓サイズに合わせて大量生産されています。天井から床までの高さをカバーする場合、一般的な天井高240cmであれば総丈は235〜238cm前後必要となり、既製品の選択肢はほぼ消滅します。
結果としてすべてオーダーカーテンサイズの測り方に基づいた特注品となり、一窓あたりの費用が既製品の2倍から3倍(1窓あたり3万〜8万円前後)に膨らむ点が大きなハードルとなります。
2. フックの選択ミスで天井に擦れて破れる
カーテンフックには、レールを見せる「Aフック」とレールを隠す「Bフック」の2種類が存在します。正面付けの感覚で「レールを隠してすっきり見せたい」とBフックを選んでしまうと、カーテン上部の布地が天井に強く擦れ、開閉が重くなるばかりか、布地が摩耗して破れる惨事につながります。天井付けでは物理的に「Aフック」一択となります。
3. 下地がない場所にビスを打って脱落する
天井の石膏ボードは厚さ9.5mm〜12.5mm程度であり、芯材のない空洞部分に木ネジを打ち込んでもカーテンの重量には耐えられません。開閉時の引っ張り加重が加わることで、ある日突然レールごと抜け落ち、天井に無残な大穴を開けてしまう事故が多発しています。
4. エアコンや梁(はり)、クローゼット扉との干渉
窓のすぐ横にエアコンが設置されている場合や、窓上にコンクリートの梁が出っ張っている間取りでは、天井付けレールを取り付けるスペースが確保できないケースがあります。また、窓際にクローゼットがある場合、天井から吊るしたカーテンの溜まり(たたみ代)が扉の開閉を妨害してしまう見落としも散見されます。