インターネット上のQ&AサイトやSNSで散見される最大の誤解が、「緑色の痰が出るのはウイルスを出し切っている証拠であり、風邪の治りかけだから放っておけば治る」という俗説です。
確かに、ウイルス感染の極めて終末期に一時的な好中球の残骸が排出されることもあります。しかし、鮮やかな緑色や黄色が濃い痰が複数日にわたって持続している状態は、「治癒過程」ではなく「細菌による二次感染が本格化している状態」です。
この段階を「風邪の終わり」と油断して放置すると、気道粘膜の損傷が深まり、気管支炎や肺炎、あるいは副鼻腔の炎症が慢性化して治療に数ヶ月を要する事態に発展しかねません。「色がついた痰が出始めた時点」こそ、回復の合図ではなく感染のステージが変わった警告と受け止めるべきです。